スペルマナリアその2
その2です。なんと続きです。ちょっとだけ前より難しくなります。
前提としてこっちを読んでから本稿を読むことをお勧めします。でもまあ繋がりないからやっぱ読まなくてもいいや。
マナリアのデッキ構造
恐らく今のほとんどのマナリアの固定枠はこんな感じでしょう。未来視の枚数は諸説あると思いますが窓の893に未来視3枚積まないのはロイヤルを舐めてるといわれたので3枚入れて話を進めます。
このデッキの説明を進める上で、このデッキがスペルブーストとマナリアギミックの両方が採用されている、という考えは当たり前にあると思います。ただこのままだと説明がめちゃくちゃごちゃごちゃしちゃうので2つに分けてしまいましょう。
まずマナリアギミックのカードです。見ればわかると思いますが、非常にカードがすくないです。
その中でもアンというカードは9コストと重く、トークンはゲーム終了時に投げる大魔法とアンがもう一枚引けているときによく使う大英霊です。つまり、このカードがミラのコストダウンに寄与することは非常に少ないです。ミラがアンのコストダウンに寄与することはあってもその逆はありません。その為、もっと絞って考えてみます。
なんとこのデッキ、一枚目のミラを下げるためのカードが3種類しか搭載されていません。これではミラを引くことができたとしても、十分にミラのコストを下げ切ることが叶わない、また、後引きした2枚目以降のミラを有効活用するのも難しいです。
オーウェンのサーチ先を絞ってミラの確率を上げる、という論調自体はデッキ的に間違っていませんが、マナリアスペルの少なすぎる現状でそれを行うのはオーウェンのミラサーチ確率以上に下げる、というギミック以上にミラを投げられる環境が整わないため、難しいということが分かります。
また、オーウェン自身がミラのコストを下げるためのカードにも拘わらず、オーウェンでミラをサーチする代償として、ミラのコストを下げるためのカードが一枚減少しています。やばいですね、ミラをサーチすることによってミラのコストを下げるカードがデッキに8枚しかありません。おとなしくティコなりジルなり入れましょう、大丈夫、3枚突っ込んでも33%(3/9)から25%(3/12)になるだけです。
次にスペルブーストギミックです。
ここでさらに、スペルブーストするためのカードと、スペルブーストカードに分けます。
なんとどちらも12枚です。(ウィンドブラストは軽量大型除去なため、両方に該当するものとします)ただでさえスペルブーストギミックカードが少ないデッキにも関わらず、その枚数比はいびつなものです。
これがどのくらいいびつなものか、というのを説明するために例を挙げます。
Shinkeyさんがプロリーグで用いた超越ウィッチを例としてあげます。
これを先ほどと同様に分けて考えます。
見てわかる通り、スペルブーストするためのカードがスペルブーストカードよりも多いです。このデッキは純粋なスペルウィッチのため、マナリアギミックの混在するスペルマナリアとは事情が異なりますが、スペルマナリアのスペルブーストギミックがいかに安定して発動しないギミックかということがわかることかと思います。
ただでさえ、スペルがデッキ内に少ないにも関わらず発動するかどうかもわからないギミックを抱えてます。
そこで、このギミックを支援しているのがこのカードです。
なんとマナリアギミックが回転することによって、スペルブーストも進むようになります。ミラのトークンは知識と違い、知識自体はマナリアブースト、スペルブーストの始動で利用しますが、こちらは中盤帯以降に、さらにその動きの支援を行います。
2つのブーストギミックを採用すること自体はデッキ的に噛み合いが必要になりますが、ちゃんとどちらかが駆動すれば、どちらの構造も機能するようになります。
すごいめちゃくちゃな話ですが大体こんなイメージです。もちろんサブプランや派生ルートはたくさんありますが、一番大筋の大魔法をゲームの終着点とする場合、初動からマナリアのブーストをガツガツすすめる、スペルブーストをガツガツ進めて、マナリアギミックの発動のためのカードを集めて、初動からマナリアを集めるルートよりは少し遅いですが、マナリアギミックも発動させるルートの2つとなると思います。
ところで説明の忘れているカードがありますね。
そう、未来視の魔女です。前記事でも説明した通り、序盤に投げることにより、顔を守りながら、ハンドを整えるカードと説明したと思います。
今回は顔を守る目的より、ハンドを整える、という役割について説明します。
サーチ対象のカードです。これらのカードの強さについては前稿にて説明した通りのため、問題にはならないでしょう。先ほども述べた通り、スペルブーストギミックのカードが少なすぎるため、これを回転させるための未来視の魔女は上のカードを引き込んでも下のカードを引き込んでもスペルブーストルートの最低保証を約束します。
さて、少し話は反れますが、未来視の魔女を採用する際の注意点として、探偵の調査とピースフルサモナーのどちらを採用するか、という話は前稿で説明しました。
もうなんとなくわかると思いますが、未来視が探偵の調査をサーチする行為そのものは弱い行動ですが、デッキの性質的には弱くないです。デッキの初動ルートを保証するカードを引ける確立が高いというのはプランを考える上で良いことです。上のカードをたくさん引いても動かすカードがなければ終わりです。
さて、ここまでの整理です。
ポイントは
1.マナリアとスペルウィッチが共存しているためのそれぞれがそれぞれのためカードが少ない
2.スペルウィッチの枚数比がやばい
3.でもどっちか動けばデッキは回る
さて、まだ続きます。
知恵の光
少し考えればわかる話ですが、このカードをキープしてことによって1Tに打つことによってマナリアカードを引ける確率が上がるとか上がらないとかの話をしてるのはかなりの見当違いです。んなもん誤差だよ誤差。
まず、超越ウィッチにおいての知恵の光について考えてみましょう。
スペルブーストカードには大きく分けて、コスト可変長効果固定カードとコスト固定効果可変長の2種類のカードがあります。まあ今適当につけた名前ですけど名前見たらいいたいことはわかるでしょう。
知恵の光を打つことは、デッキ圧縮の他にスペルブーストカードをブーストすることに意味があります。
超越ウィッチにはコスト可変長スペルブーストが4種あり、何より次元の超越がカードプールに存在しました。
対して、スペルマナリアはどうでしょう。3種しかないです。これでは1枚の知恵の光で進めることのできるコスト可変長スペルブーストのコスト踏み倒し量が超越のそれと比較して明らかに少ないです。しかも超越ウィッチはスペルブーストしてれば勝ちますが、このデッキにはスペルブーストのみで勝利するギミックが存在しません。
超越ウィッチの知恵の光はハンドの広がった中盤帯にかけて打つことの強さはスペルマナリアのそれにはありません。だってコスト踏み倒すカードがないもん。
次に、そもそも打つ暇がないという話です。スペルマナリアはスペルブーストギミックとマナリアギミックの共存デッキで、中盤帯以降知恵の光を打つよりマナリアトークンを打ったほうが強いからです。
マナリアのスペルを打つことにより、ブーストを受けるコスト可変長カードの種類です。なんと5種類です。知恵の光を打つ暇があるならマナリアの魔弾を打ちましょう。
知恵の光が後から飛び込んできても、マナリアトークン打ったほうが踏み倒すコストは多いため、打つ暇がなく、打つ暇がないということは実質ハンデスです。
知恵の光をマリガンで返す行為はデッキをゴミを埋め込むことと同義で、知恵の光をマリガンでキープし、1Tに消費することは、ゴミをあらかじめ消費して置くことと同義です。確立とかではなく、デッキ性質的に1Tなら打ち得になるから打つんです。
コストが下がるスペブカード枚数やスペブが勝利条件となるフィニッシャー(超越滅亡ギガキマとか)によっても知恵に求めるバリューは変わるし
— うひょぞ (@1111bohyou) January 5, 2019
"1tに実質0コストでうって事故軽減すれば十分"なのか"1tにうつには勿体無い最強カード"なのかはデッキによる
今弾だけでなく、スペルウィッチが環境に存在するときはこれを100回読んで頭に叩き込んで毎回考えましょう。大事です。
マナリアの知識
唯一、デッキの中に組み込めるスペルでマナリアなカードです。才能の開花?知らねぇな
このカードはマナリアブーストもスペルブーストも進めることができ、最強のギミック始動のカードでも、中盤帯以降のコスト踏み倒し効率最大のカードです。
このカードを先行でキープするのか?という話があったので考えます。僕は返したことがないので返す気持ちがよくわからない
ちょっと話が反れますが、知恵の光はいつ打つのが強いのか考えましょう。
大体スペルブーストギミックが絡んでくるときですね。この時くらいに引いて打つとコストが踏み倒せたりデッキが回転したりして気持ちがいいでしょう。
では次にマナリアの知識はどうでしょう。
いつ打っても最強です。
でもこれだけの理由でキープしろっていうのは頭悪いですね。
私がマナリアの知識を先行でもキープした方が良いと考えるのは以下の理由です。
………
返したことないからわからない
なるほど
運命の導き
このカードをどのような時にキープするか考えます。
基本的にはこのデッキは初動マナリアルートを通ったほうが強い、また、ハンドが減りづらいデッキなため、ハードマリガンを基本として、後手は返しますが、先手はどうでしょう。リソース補充、マナリアカードの収集手段として優秀なカードで序盤スペルルートを通るのであれば是非欲しいカードです。
自身が配信中にしたマリガンです。これは簡単な例ですが、知恵の光とセットキープすることによって素早く、デッキを掘り、マナリアカードを収集します。
— タンス一号 (@muzyo1026) January 3, 2019
このような時が難しいです。私は知恵とミラをキープします。考えるポイントとして
1.スペルブーストギミックの利用が必要か
2.ロイヤル対面のテンポの重要性
この二つをポイントとして考え、
私はロイヤル対面でのテンポは非常に重要だと考え、導きをキープすることによって2/1/2を置ける確率の低下からくるテンポロス、ミラがハンドにあることによるハンドリソースの補充の見通しが一応少しは立っていることからこのマリガンをします。
ここでの一番難しい判断基準はこの運命の導きを3or4Tに打つことが許容されるか?というところだと思います。これが通ると考えるのであれば全キープも十分に見えると思います。
まとめ
デッキ構造を分解することによってこのデッキのプレイの指針やマリガンがわかりやすくなると思います。単体のカードを眺めてマリガンや構築を考えるのではなく、デッキの全体像を考えて考えたり、プレイするとより良い視点からデッキを俯瞰できるかもしれません。